【LoopGate導入事例】ショー人エンタLabo.が選んだダンスレッスン中継の全貌「ダンスは画面越しでも伝わる」

合同会社ショー人エンタLabo.について

導入企業: 合同会社ショー人エンタLabo.
会社代表: 波間陽平(SHOJIN)
導入拠点: 東京2拠点、大阪1拠点3ヵ所
導入製品: リモートコミュニケーションシステム「LoopGate」
設立年月日: 2020年10月26日
業務内容: ダンス振付・指導、 舞台演出・指導 、イベントの企画・準備・開催・運営
企業サイト: https://shojin-enter-labo.work/

(※)お隣オフィスは、リモートコミュニケーションシステム「LoopGate」を常時接続に最適化したパッケージソリューションです。

日本ラグビーワールドカップの開会式やカリフォルニアディズニーの振付を手がけたことでも知られる振付師SHOJIN(波間陽平)氏。その圧倒的な実績とカリスマに魅かれ、全国から彼のレッスンを受けたいという声が後を絶たない。合同会社ショー人エンタLabo.は、SHOJIN氏が主宰するダンスコミュニティであり、テーマパーク・シアタージャズ、バレエ、ヒップホップなど多彩なジャンルのレッスンを提供している。東京・関西にスタジオを構え、オンラインとオフラインを融合したハイブリッド形式で、550名を超える会員を擁している。

そのショー人エンタLabo.が、遠距離レッスン配信の基盤として選んだのが、リモートコミュニケーションシステム「LoopGate」だった。この選択の背景には、InstagramやYouTubeなどの汎用プラットフォームでは実現できない、”商用サービス”としての品質基準があった。本導入事例では、その検討から導入、そして運用開始に至るまでのストーリーを詳細に紹介する。

ショー人エンタLabo.が抱えていた課題

お客様の背景――「運命共同体」型のダンスコミュニティ

合同会社ショー人エンタLabo.は、単なるダンススクールではない。会員たちは「お客様」というより、一緒に作り上げる仲間だ。最初はオンラインサロンとしてスタートし、ダンスだけでなく教育、マーケティング、SNS戦略など実践的な知識も共有する、いわば「運命共同体」型のコミュニティとして成長してきた。そのため、遠距離中継においても、単に映像が流れればよいというものではなかった。失敗も含めて配信したい、双方向での掛け合いも実現したい、そんな”ライブ感”を伝える仕組みが求められていたのである。

東京の高田馬場に拠点を置きSHOJIN Show-Base Tokyoとして運営する傍ら、全国展開の構想は創業当初からあった。神戸の甲陽音楽&ダンス専門学校との提携により、関西圏の生徒も増え続けており、北海道への拡大も視野に入っていた。しかし、全国のスタジオに著名な振付師を毎回派遣することは現実的ではない。そこで、遠距離配信によるレッスン中継というアイデアが生まれた。

なぜInstagramやYouTubeではダメなのか

ダンスレッスンをオンラインで配信するなら、Instagramライブや YouTube Liveを使えばいいのではないか。そう思う方も多いだろう。しかし、ショー人エンタLabo.が提供するのは「商用サービス」であり、趣味の無料配信ではない。会員はランクに応じた月額課金を支払い、プロの振付師による本格的なレッスンを受ける。そこには、汎用プラットフォームでは決して満たすことのできない、いくつかの必須条件があった。

映像品質と安定性の問題

ダンスレッスンでは、振付師の細かな手足の動き、表情のニュアンス、体のラインの美しさがすべて教材となる。InstagramやYouTubeのライブ配信は、回線状況によって自動的に画質が下がる。商用サービスとして料金をいただく以上、「今日は回線が悪くて申し訳ありません」とは言えない。LoopGateは専用機として安定した映像・音声品質を確保できる点が決め手となった。

双方向コミュニケーションの必要性

YouTube LiveやInstagramライブは基本的に一方向配信であり、視聴者からのリアクションはチャットに限られる。しかし、SHOJIN氏のレッスンは「掛け合い」が生命線だ。先生が声をかけ、生徒が応える。遠隔地の生徒が発表し、東京側からフィードバックが届く。この双方向性は、ダンスバトルやグループワークなど、新しいコンテンツの可能性も広げるものだった。

クローズドな配信環境

会員制の商用サービスである以上、コンテンツは会員だけがアクセスできる必要がある。YouTube Liveで限定公開にしてもURLが流出すれば終わりだ。LoopGateは専用端末間の接続であり、登録された拠点同士でなければ接続できない。このクローズドな環境こそが、有料コンテンツを守る上で欠かせない要素だった。

ワンタッチ操作と運用のシンプルさ

LoopGateの大きな特徴のひとつが、IT機器が苦手な方でも安心して使えるワンタッチ操作である。ダンススタジオでの運用では、レッスン前の準備時間も限られる。難しい操作が必要なシステムでは、毎回のレッスン開始前に技術スタッフが必要になってしまう。LoopGateなら、電話帳に登録された拠点をワンタッチで呼び出すだけ。ダンスのプロである先生やスタッフが、通信機器の操作に悩まされることなく、レッスンの内容に集中できる環境が整う。これは、商用サービスの品質を維持する上で非常に重要なポイントだった。

LoopGateがショー人エンタLabo.の課題をどのように解決したか

第1回LoopGate実機テスト――東京×神戸、初めての遠距離レッスン

導入を検討するにあたり、東京の高田馬場スタジオと神戸の甲陽音楽&ダンス専門学校をつないだ第1回のLoopGate実機テストが実施された。実際のダンスレッスンを行いながら、映像・音声・操作性を検証するという、まさに実戦さながらのテストだった。

東京側の構成は、YAMAHAのミキサーMG10XUF、アンプA-S801、RODEワイヤレスゴーIIのマイク、そしてLoopGate専用端末とYAMAHA YVC-1000。音楽をかけながらダンスをするという特殊な環境であり、ミキサーを通じてBGMとマイク音声を適切にミックスしてYVC-1000に入力、LoopGate経由で神戸側に届けるという構成を組んだ。

結果、東京側は概ね好評だったものの、複数の課題が浮き彫りになった。まず、音楽をかけているときにSHOJIN先生の声が聞こえないという音声の問題。次に、フロアの振動がカメラに伝わり、手振れが発生する映像の問題。そして、先生と生徒との掛け合いが成立しづらいという双方向コミュニケーションの問題。これらはいずれも、機器構成と運用を工夫すれば解決可能なものだとRTCテックソリューションズのテクニカルサポートチームは判断した。

課題への徒手空拳ではないアプローチ

手振れ補正への取り組み

ダンススタジオのフロアは、大勢の生徒が跳び跳ねることで振動する。通常の会議用途ではまず起こらない問題だ。三脚に載せたPTZカメラ(Logicool PTZ-Pro2)では、フロアの振動がそのまま映像の揺れになる。第2回テストでは、途中からハンディカメラに切り替え、光学式の手振れ補正機能を活用することで、画面の揺れがかなり改善された。耐震ジェルの活用なども検討され、最終的にはハンディカメラと固定カメラの併用運用が採用された。

音声・音響の精密な設計

音声こそが最大の挑戦だった。BGMを流しながらレッスンを行うという環境では、音楽と音声のバランスが極めて重要になる。YVC-1000のオーディオ入力は左右チャンネルを別々に利用し、LチャンネルにはミキサーからのBGMを含むライン信号、Rチャンネルにはワイヤレスハンドマイクからのマイク信号をそれぞれ入力するという、精密な構成が組まれた。

YVC-1000のコンフィギュレータで、L側はSIGNAL LEVELをLINE、GAINを+6dBに設定。ミキサーのライン信号レベルが弱いため増幅が必要だった。R側はSIGNAL LEVELをMICROPHONE、GAINは0dBとした。このように、左右で接続する機器が異なるため、それぞれに合った設定を行わなければ大きなノイズが入るという、繊細なチューニングが求められた。

大画面ディスプレイ工事の提案

LoopGate実機テストではプロジェクタを使用していたが、投影先が限られるため機材配置の自由度が低く、プロジェクタの位置に引きずられて端末やカメラの配置にも制約が生じた。改善策として、大型ディスプレイの壁掛け設置が提案された。大阪スタジオでは55型ディスプレイ2台をHDMI分配器経由で接続し、生徒がどこからでも画面を見られるようにした。壁掛け金具の取り付けから、ケーブル配線、ラックの組み立てまで、設備工事も含めたトータル提案が行われた。

回線環境の最適化

LoopGate実機テストでは東京側の回線が不安定で、接続が途切れる場面もあった。原因を調査したところ、業務用のインターネット回線と共用していることが判明。IPoE接続への変更と、中継専用回線の分離が提案された。

第2回LoopGate実機テストと決定打――「かなり良かった」

満を持して第2回LoopGate実機テストが実施された。東京の高田馬場スタジオと神戸の甲陽音楽&ダンス専門学校をつなぎ、実際のレッスンを行いながらの検証となった。前回の課題を踏まえ、神戸側ではYVC-1000の卓上マイクと有線ハンドマイクを併用、カメラはLogicool PTZ-Pro2、ディスプレイ2台へHDMI分配という構成が組まれた。

テスト後、波間氏からは「かなり良かったと思います。契約前提で話を進めたい」という言葉が届いた。BGMをかけているときは神戸側のマイクをオフにする運用を採用することで、音声品質が大幅に向上。映像面でもハンディカメラへの切り替えが効果を発揮し、前回の課題が着実に解消されたことが評価されたのだ。

今後の展望 “新しいビジネスモデルの可能性”

現在、ショー人エンタLabo.では「SHOJIN Show-Base Tokyo」「SHOJIN Show-Base Yotsuya」「SHOJIN Show-Base Kansai」の3ヵ所にLoopGateを導入している。全国のスタジオをLoopGateでつなぎ、どこにいてもショー人エンタLabo.のレッスンが受けられる。そんな世界観が、この導入によって現実のものとなった。

さらに、ライブ配信だけでなく、同社が提供するアーカイブ受講機能との組み合わせにより、生徒はレッスン後にも復習が可能となっている。さらに、将来的にはYouTubeでの実況配信も視野に入れており、LoopGateによるクローズドなプロフェッショナルレッスンと、オープンなプロモーション配信を併用するという、新しいビジネスモデルの可能性も見えてきている。

まとめ “テレビ会議の枠を超えた提案力”

本導入事例が示すのは、LoopGateが単なるテレビ会議システムにとどまらないということだ。音響機器との精密な統合、大画面ディスプレイの設置工事、回線環境の最適化提案。RTCテックソリューションズが、お客様の課題を深く理解し、その実現に必要なものをトータルで提案できたからこそ、この導入は成功した。

世界的な振付師のレッスンを、全国どこでも同じ品質で受けられる。それは、InstagramやYouTubeでは実現できない、専用システムならではの価値である。ダンスが画面越しで伝わるかどうか。その問いに対するショー人エンタLabo.の答えは、「技術と情熱があれば、必ず伝わる」というものだ。

LoopGateは3,000社以上の企業や官公庁に導入実績を持つ日本発のリモートコミュニケーションシステムだが、ダンススタジオでの活用は極めてユニークな事例といえる。専用端末の安定性、クローズドなセキュリティ、ワンタッチ操作のシンプルさ、そして周辺機器や回線環境まで含めたトータルソリューションの提案力。これらが組み合わさることで、ダンスというエンターテイメントの世界においても、LoopGateが大きな価値を発揮できることを証明した導入事例である。