【お隣オフィス導入事例】希少人材の採用難を乗り越えるためにーJSCが「常時接続コミュニケーション」でフルリモート採用を実現

「何年も探し求めた希少な人材。しかし、東京への転勤はできない──」
日本国内でも数少ない「スタジアム設計」の技術資格を持つ人材の採用にあたり、JSC株式会社は会社初となる「フルリモート勤務」の導入を決断しました。
しかし、高度な専門性とチーム連携が求められる設計業務において、物理的な距離は致命的な壁となり得ます。新潟の自宅と東京本社をシームレスに繋ぎ、特定の会議だけでなく「普段から常にコミュニケーションがとれる環境」を実現し、希少人材の採用と定着を成功に導いたのは、常時接続システム「お隣オフィス」でした。

JSC株式会社について

東京都渋谷区に本社を構えるJSC株式会社は、建築・構造物の設計を担うプロフェッショナル集団です。中でも「スタジアム設計」は、数万人の観客の熱狂を支え、同時に絶対的な安全性を担保しなければならない極めて特殊な分野です。意匠、構造、設備など多岐にわたる高度なノウハウと資格が求められ、日本国内でもこの技術を持つ人材はごく僅か。採用市場において、慢性的な人材不足が続く「超難関」の職種でした。

JSC株式会社 ホームページ

JSCが抱えていた課題

スタジアム設計技術者という専門性の高い人材の採用難

JSCは長年の募集活動の末、ついに条件に完璧に合致する素晴らしい技術者と巡り合います。しかし、大きな壁が立ちはだかりました。その方は新潟県に在住しており、東京本社への通勤や転勤は難しくフルリモートが勤務条件だったのです。
JSCでは、これまでフルリモートのスタッフを採用したことがなく、フルリモートでも「オフィスに居る状態と同等のコミュニケーションが行えるのか?」という懸念を抱いていました。しかし…

スタジアム設計技術という希少性の高い専門人材はそうそう見つかるものではありません。
「この出会いを、絶対に逃すわけにはいかない」
そう考えたJSCは、会社として初となる「フルリモートワーク」での採用という決断を下します。

フルリモート導入の一般的な課題

フルリモート(完全在宅勤務)における会社側の主な課題は、コミュニケーション不足による連携・孤独感、成果評価の難しさ、セキュリティリスク、そして組織文化の醸成・維持の困難さです。これにより、業務効率低下や従業員の離職リスクが生じる可能性があります。
具体的には、以下の点が挙げられます。

  1. コミュニケーションの希薄化と孤独感
    雑談や相談など「偶発的な会話」が失われ、対面交流の減少から従業員が孤独感やメンタル不調に陥りやすい。
  2. マネジメントや労務管理の難しさ
    業務プロセスが見えにくいため成果主義への転換が求められるほか、上司と部下の信頼構築や、正確な勤怠・労務管理が困難になる。
  3. チーム連携と生産性の低下
    やり取りが個人間のチャットなどに偏ることで情報共有漏れが発生しやすく、自宅の通信・作業環境の違いがそのまま生産性の差に直結する。
  4. 情報セキュリティとインフラ整備
    自宅の脆弱なネットワーク利用による情報漏洩リスクや、安全な通信環境・周辺機器を社員に整備するためのコストが発生する。
  5. 組織文化の醸成と離職防止
    会社への帰属意識や一体感が薄れやすく、特に新入社員が会社の雰囲気になじみづらいため(オンボーディングの難しさ)、離職に繋がりやすい。

これらを解決するためには、オンラインツールの積極的な活用や定期的なミーティングなど、会社を挙げたプロセスの刷新が求められます。

コミュニケーションの不安、Web会議だけでは不十分

JSCにとってもコミュニケーションの不安は深刻な課題でした。
スタジアム設計という巨大で複雑なプロジェクトは、決して一人の担当者が黙々と画面に向かって完結するものではありません。複雑な図面を前に、「ここの構造の取り合い、どうおさめる?」「この動線設計だとどうだろうか?」といった、チーム内での綿密な打ち合わせや、連携・情報共有・意見交換が必要不可欠でプロジェクト成功の命運を握ります

一般的なWeb会議システムのように、都度URLを発行して「特定の時だけ」画面越しに会議をする運用では、こうした阿吽の呼吸や、思いついたアイデアの瞬間的な相談が失われてしまい、圧倒的にコミュニケーションが足りません。

結果として1対1の無機質な業務連絡だけになり、新しく迎えた社員との意思疎通がうまく行かずにチームから孤立してしまうのではないか。東京オフィスの熱量や雰囲気を、どうすれば新潟の自宅に届けられるのか。これが、フルリモートを成功させるための最大の課題でした。

課題解決の糸口としてJSCが目をつけたのが、空間同士を常時繋ぎっぱなしにするシステム、LoopGateの「お隣オフィス」です。会議のタイミングだけ接続するのではなく、朝から夕方まで東京オフィスと新潟の自宅の空間を常に繋いでおくことで、物理的な距離を越えて「普段からいつでもコミュニケーションがとれる環境」を構築しました。

お隣オフィスの導入を支えたサポート

「お隣オフィス」をデモンストレーションで体感、フルリモートで使えることを確認

フルリモートを初めて導入するにあたり、採用された新潟の方にも一度東京オフィスへお越しいただき、事前にお隣オフィスの常時接続環境をデモンストレーションで体感しました。
画面に映し出される映像の品質で表情までクリアに伝わること、会話のやり取りで音声遅延がほぼ無いことなど、実際の運用を想定したテストで、業務におけるコミュニケーションに全く問題がないことを確認できたことが、導入の大きな決め手となりました。

個人宅への導入の壁を乗り越えた「伴走サポート」

実際の導入段階で「個人宅へのシステム導入」ならではの壁にぶつかります。新潟の自宅のインターネット環境(ルーターやプロバイダの相性)により、希望していた通信方式でエラーが発生してしまったのです。企業の担当者が直接設定に行けない遠隔地。「これから入社する社員に負担をかけてはいけない」というジレンマを抱えましたが、ここでRTCテックソリューションズの伴走サポートが真価を発揮しました。

社員の入社日に稼働を実現するため、まずは確実に繋がることができた「クラウド接続」での運用スタートを提案。
業務開始の環境を最優先で確保したのち、土日も対応可能なサポート窓口を通じて社員本人と連携し、代替ルーターの提示や設定ナビゲートを実施しました。
社員のペースに合わせて、段階的に本来希望していた「ダイレクト接続」へと移行する「2段構え」のサポートにより、社員に負担や不安を与えることなく、スムーズな運用開始を実現したのです。

お隣オフィスがJSCをどのようにサポートしているか

東京オフィスが、新潟の自宅にそのまま届く臨場感

モニター越しに映し出される映像は非常に鮮明で、東京事務所の日常の風景が新潟の自宅にそのまま広がります。複数人の顔が見え、オフィスで交わされる図面を囲んでの議論や、熱量、空気感が手に取るように伝わってきます。

スタジアム設計は図面を共有しながら直接的な共有・意見交換が必要です。
要望に対し、それが実現可能なのか、どのような建築技法を使うのか、設計士との密なコミュニケーションが、一つのプロフェクトを安全に完成に導きます。
リモコンのボタンを一つ押すだけで即座に空間が繋がるため、まるで隣の席にいる同僚に「ちょっとここの設計、どう思います?」と声を掛けるような、自然で臨場感のあるコミュニケーションが実現しました。

事前の懸念であった「孤立化」や「コミュニケーション不足」は完全に払拭され、新潟にいながらにして、東京本社のチームの一員としての強い「帰属意識」を育むことに成功したのです。JSCにとってお隣オフィスは、単なる通信ツールではなく、「どこに住んでいても最高のパフォーマンスを発揮できる安心の居場所(空間)」となりました。

今後の展望

充実のサポートが切り拓いた、新たな「採用の可能性」

今回の「お隣オフィス」を活用したフルリモート採用の成功体験は、JSCの今後の採用戦略に大きなパラダイムシフトをもたらしました。

今後はフルリモートの幅をさらに広げ、採用や人材配置をもっと柔軟にしていきたいと考えています。今回のケースのように、希少な技能を持つ方を『働く場所』の制限なしにお迎えできるのは企業にとって大きな強みです。

同時に、これは求職者にとっても大きな希望になります。例えば、子育てや介護などでなかなか外に働きに出られない方、優れたスキルがありながら働く環境に恵まれず働きたくても働けない方たちにも、JSCで活躍していただける可能性が大きく広がりました

「お隣オフィス」という“距離を感じさせない環境”を手に入れたJSC株式会社。
全国に眠る優秀な技術者たちと共に、これからも日本のインフラ設計を力強く牽引していくことでしょう。

生産性、従業員満足度を高めるお隣オフィスパンフレットダウンロード
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