
この記事の要約
福祉用具のレンタル・販売および住宅改修を手がける株式会社介福本舗。同社では、パートナー企業からの紹介をきっかけに「お隣オフィス(LoopGateによる常時接続)」を導入しました。
本事例では、活気ある執務室内でもスムーズな連携を実現するための「環境構築」に焦点を当てます。
「床面を塞がない壁掛けモニターによる動線確保」と、「あえて集音範囲を絞るYVC-331のサウンドキャップ活用」という独自の工夫が、いかにして物理的距離を感じさせない「理想の対話環境」を生み出したのか。その実践的なノウハウと、そこから広がる業界の連携の輪について詳しく解説します。
株式会社介福本舗 について
地域の「暮らし」を守り抜く専門家集団
株式会社介福本舗は、熊本県を拠点に福祉用具専門相談員や介護のプロフェッショナルとして、利用者一人ひとりの生活の質(QOL)向上を追求されています。
単なる「モノ」の提供に留まらず、利用者の身体状況や住環境を見極め、住宅改修からレンタル品の選定に至るまで、オーダーメイドの提案を行うのが同社の強みです。
介護という仕事は、現場の判断が利用者の安全に直結するため、非常に高い専門性と迅速な情報共有が求められます。複数の拠点を抱える同社にとって、各拠点のスタッフが孤立せず、常にチームとして連携し合うことは、サービス品質を維持するための最も重要な経営課題でした。彼らは、プロフェッショナルとして「妥協のない安心」を届けるために、物理的な距離を超えた強固な連携体制を常に模索し続けています。
介福本舗が抱えていた課題
多忙な執務室で「快適な常時接続」をいかに実現するか
常に電話対応や関係各所との打ち合わせが飛び交うオフィスにおいて、常時接続を導入する上での最大の障壁は「オフィス特有の環境音」と「物理的なスペース」の確保でした。
- 物理的制約
住宅改修の図面やカタログ、手配中の用具などが常に動き回るオフィス内において、動線を妨げず、スタッフが日常的に利用しやすい設置場所の確保。 - 音環境の制御
周囲の会話や電話の音を拾いすぎず、接続相手との会話を円滑に行うための環境構築。
お隣オフィスが介福本舗をどのようにサポートしているか
緻密に計算された「空間」と「音」の環境構築
介福本舗では、これらの課題に対してハードウェアの特性を活かした独自の設置工夫で解決を図りました。
「お隣オフィス+壁掛けモニター+YVC-331」という機器構成で、多忙な介護・福祉現場において常時接続を最適化させています。
「壁掛け大画面」が生み出す、障害物のない動線と“ながらコミュニケーション”
福祉用具を取り扱う同社のオフィスは、手配中の車椅子や歩行器、カタログが頻繁に行き交う、まさに「モノと人が動き続ける現場」です。
モニターをあえて壁掛け設置したのは、単なる省スペース化が目的ではありません。スタンド型のモニターは「動線を阻害する障害物」になり得ますが、壁掛けによりスタンドの足元を排除したことで、両手が塞がったスタッフが足を引っ掛けないように通る際に気遣うことが無くなり、ストレス無く動ける床面積を確保しました。
また、70型を超えるような大型モニターを高い位置へ設置することで、デスクで作業中のスタッフからも、通路を足早に歩くスタッフからも、画面の中の拠点が「壁の向こうの別オフィス」として視界に入るよう自然な形に溶け込んでいます。等身大に近いサイズで相手が映し出されるため、作業の手を止めず、視線を上げるだけで遠隔地の担当者と目が合い、「あ、今なら在庫の相談ができそうだな」と直感的に繋がる。これは、モニターを「画面の中」ではなく、「空間の一部」として機能させるための重要な工夫です。
【参考取扱製品】アイ・オー・データ 75型ワイド液晶ディスプレイ
LCD-M4K751XDB
- 製品スペック: 4K解像度対応・広視野角ADSパネル 75型ワイド液晶
- ポイント:
75型という圧倒的な大画面により、遠隔地のスタッフを等身大に近いスケールで映し出します。広視野角パネルを採用しているため、執務室の斜めから画面を見ても色鮮やかで、歩きながらの“ながら視認”にも最適。大画面がもたらす「同じ空間にいるような臨場感」が、常時接続の価値を最大化します。

~70V型対応 壁掛金具(前後チルト) MH-653B
- 製品スペック: 左右首振り可能なアングルタイプ壁掛け金具
- 導入のポイント:
モニターの角度を自在に調整できるため、執務室のどの位置にいるスタッフからも画面を鮮明に捉えることが可能です。スタンドを排除し「壁掛け」にすることで、スタッフの動線を一切妨げない強固で安全な設置環境を実現。

「YVC-331」の指向性を活かした音のフィルタリング
あえて集音範囲を半径1m~1.5mに制限する「サウンドキャップ機能」を活用。電話やスタッフの会話が飛び交う執務室であっても、自分のデスク周りの必要な声だけをピンポイントで相手に届けるように設定しています。これにより、周囲に配慮することなく、業務上の相談をストレスフリーに行うことが可能となりました。
サウンドキャップ機能をOFFにすれば、5~6m範囲の音声も収集できるようになり、普段の執務室の雰囲気を感じ取れる環境モードに切り替えられます。
全社集会や朝礼といった状況の時にはこのモードにすることで、お隣オフィスの「音でも空間を共有する」状況を作り出せます。
YAMAHA YVC-331
- 製品スペック: 常時接続環境や4~10名程度の規模の遠隔会議に最適
- 導入のポイント:
「サウンドキャップ機能」を目的や状況に合わせて使い分けが可能に。 - 個別相談(サウンドキャップ ON):
集音範囲を半径1m〜1.5mに制限。周囲の電話音や喧騒を物理的に遮断し、マイク周辺の「相談の声」だけをクリアに抽出。 - 環境共有(サウンドキャップ OFF):
全社集会などでは集音範囲を5〜6mに拡大し、オフィス全体の空気感と空間の臨場感を共有。

これらの機器構成で、壁掛けモニターの真下付近にマイクを設置し、画面内の相手と向き合いながら自然に会話ができる配置を実現。モニター越しの相手と目が合う感覚を損なわず、物理的な距離感を感じさせない対話環境を完成させました。
介福本舗は、しっかりと情報共有や相談を行いたいシーンと、全社が集うシーンや空間を共有するシーンが頻繁に切り替わります。このような環境においては、個別相談モードと空間共有モードを切り替えられる環境構築は大変重要となります。
必要に応じてモードを切り替えることができるのが、「お隣オフィス+YVC-331+壁掛けモニター」の魅力の一つです。

「お隣オフィス+壁掛けモニター+YVC-331」の価値
実際の介護・福祉現場で生み出される「連携の日常」
介福本舗が構築したこの機器構成は、単に「離れた場所と話せる」だけではありません。人とモノが激しく動き、一刻を争う判断が求められる介護・福祉の現場において、以下のような「具体的なシーン」でその真価を発揮し、業界全体で有用性が高く評価されています。
【活用シーン①】足元のリスクをゼロにする「完全な動線確保」
福祉用具の事業所では、スタッフが車椅子や歩行器のデモ機を運んだり、分厚いカタログや住宅改修の図面を両手に抱えて動き回るのが日常です。
床置きのモニタースタンドや配線ケーブルは、スタッフが足を引っ掛けて転倒するリスクや、車椅子の移動を妨げる障害物になり得ます。大型のモニターを壁掛けにして床面から完全に切り離すことでリスクのあるスペースを排除。スタッフは足元を一切気にすることなく、安全かつスムーズにオフィス内を行き来できます。
“物理的なストレスの排除”が、多忙な現場にとっての最適な環境を構築となります。
介護の現場においても、バリアフリーなど転倒防止の措置にもなり得ます。
【活用シーン②】ケアマネージャーやご家族への「電話」を邪魔しない
執務室では、ケアマネージャーとのシビアな打ち合わせや、利用者ご家族からの急ぎの相談など、絶対に配慮が必要な電話が一日中鳴り響いています。一般的なWeb会議ツールでは、この「電話の声」まで拾ってしまい、相手拠点に筒抜けになってしまいます。
「YVC-331」のサウンドキャップ機能(半径1.5mの集音)が、騒がしいオフィスの中に“見えない防音室”を作り出します。隣の席のスタッフが深刻な電話対応をしていても、その声を拾うことなく、自分は遠隔拠点と通常業務の相談が可能です。現場のデリケートな空気を壊さず、同時に拠点間の連携も止めない。この“適度な閉鎖性”こそが、多忙なオフィスで常時接続を定着させる最大の要因です。
【活用シーン③】ベテランの「目利き」を瞬時に共有
「この利用者様の体格と住環境なら、どのベッドが最適か?」「この玄関の段差に、どうアプローチするか?」
現場の判断は利用者の安全に直結します。
わざわざ電話で状況を説明するのではなく、図面や現場の写真を「大型モニター」越しに見せながら、「お隣オフィス」で他拠点のベテランスタッフの意見を仰ぐことができます。起動の手間がない常時接続だからこそ、心理的ハードルなく「ちょっと見てほしい」という数分間の相談が頻発し、組織全体の専門知識(ナレッジ)の底上げに直結しています。
今後の展望
「紹介の輪」から業界全体のスタンダードへ
介福本舗が構築したこの理想的な連携環境は、実際に体験した周囲の事業者様からも高く評価され、さらに新たな「紹介の輪」を生み続けています。
今後、この「執務室連携のベストプラクティス」が、同じ悩みを抱える医療・介護事業者様の間でさらに広く共有されることで、業界全体のコミュニケーション水準が底上げされることが期待されます。物理的な距離を感じさせない「お隣オフィス」という選択肢が、より多くの現場スタッフを支え、連携の輪をさらに広げていく未来を見据えています。








